【酒造り5日目・仲添え】
基本的な作業は初添えの時と同じです。
麹米、お水を投入。今日は櫂入れの注意点もお話いただけました。
タンクの中で偏らないよう均等にならします。
ちなみに、櫂入れをよく行うと空気を含んで香気が上がるようです。
香気が上がるのは悪いことでもないですが、しっかり効果を分かった上でコントロールすべしですね!
そして蒸米。
生米の時、お米のでんぷん質がバラバラの時は光が乱反射して白く見えます。
蒸し上げると、そのでんぷん質がまとまるので透き通っていくのです!
そんな見た目をしっかり見極めながら蒸気を飛ばしていきます。
合間に麹米造りのお手伝いです。
今日は麹菌の役割を簡単に説明いたします。
麹菌はでんぷんを糖に変えてくれます。
菌の量は、多すぎるとこの後の醪で活躍する酵母の活躍の妨げになってしまう、反対に少なすぎると餌不足、なので狙い通りのバランスで無いと困ります。
そんな麹菌は空気が無いと生育出来ない。
→仕込んだ後の醪の中では不必要に繁殖しないように出来ている(もろみの中はアルコール発酵と同時に二酸化炭素を出すので)
本当に日本酒というのは様々な要因が奇跡的なバランスで整いながら造られておりますね!
蒸しあがったお米をほぐして冷まします。
その後仕込みタンクに投入。この辺りは初添えの時と同様ですが、量が倍になっているので、ちょっと大変…
ですが、明日はさらにその倍!
心してかからねばですね!
こちらで仲添えは以上です。
そのあとは、次の日が留添えということで、それ用のお米の洗米を行います。
洗米後はすぐ浸漬(お水につけること、給水ともいいます。)します。江戸開城さんは全ての商品を
限定吸水で行なっております。
限定吸水とは
浸漬の際、吸水が多いと後の発酵において溶けやすい米に、少ないとその逆となり、意図した酒質のためにはバランスが重要です。
その為、浸漬時間を意図的に調節する事をいいます。杜氏と蔵人による連携で、細心の注意を払って秒単位で調節が行われます。
米の吸水速度は、米の品種、精米歩合、浸漬する水の温度などに大きく左右されます。
今日は亀の尾と同時に山田錦も行ったのですが、全然時間が違いましたね…
倍くらい差がありました。
また、この手法は特に吟醸酒などの高精白の酒米に用いられることが多いですが、
上述のように江戸開城さんは全てのお酒で行なっております。
本日の工程はこれにて終了、明日は留添えになります。
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